2018年8月29日
さてさて、腫瘍摘出手術本番。
前日までに主治医から手術で起こりうる副作用や危険事項の説明を受けました。そこで説明されたのは、
- 右半身に最悪麻痺などの運動障害が残る可能性があること
- 左の視野は欠けたままか、酷くなるか、回復するか分からないこと(術前の視野検査で、私の左目の左側の視野は、腫瘍に圧迫された事によりだいぶ欠損してしまっていることが分かりました。)
- 今回の手術で、できる限り腫瘍を全部取り切る予定だけど、手術時間や出血量などによっては全部取りきれず2回に分ける可能性があること
- 術後、物事を組み立てて考える能力が落ちるかもしれないこと。(高次脳障害) などなど…
流石に、これらの話を聞いて不安になりました。
脳の手術をする事で…、私という人格はちゃんと保たれるんだろうか…と。
手術から目が覚めた時、今認識している私はちゃんといるんだろうか…という事がすごく心配になりました。
とはいえ、もうやるしかないのです。ここまできたら、早く摘出してスッキリしたい!そんな風に思ってました。
手術本番…
手術当日の朝は、1回目の手術と同じく朝食は無しで、9時の手術開始に合わせて着替えや荷物の準備をしていました。
兄と叔母も病院に到着し、看護師さんが持ってきてくれたストレッチャーに乗って手術室に向かいます。
手術室の入り口まで兄と叔母に見送られて、手術室の中へ。
手術室の看護師さんはとても優しく、「寒くないか?」「気分は悪くないか?」など声を掛けてくれます。
そして、1回目同様、口元に何かあてられて何呼吸かすると麻酔が効いて意識がなくなりました。
「……さーん、わたなべさーん!」という声でまた目が覚めました。
深呼吸とともに抜かれる、喉に入った呼吸器。(ごほっごほっオエッ)
「手術成功しましたよー!」「腫瘍は綺麗にとれましたよ!」と主治医が言っていた気がします。
この時私は、生まれて初めての感覚を覚えました。
自分の体が軟体動物になって、頭からつま先までを縦切りにされてる感覚!
言葉で説明しようとしてもなかなか難しいのですが…
絵にしてみるとこんな感じ↓
この状態でストレッチャーに移動させられてるような感じがしたんですよね…
あれは一体なんだったんだろうなぁ…
(イカとかタコが縦切りになってる感覚?イカソーメン?)
手術が終わったのが23時。9時から始まって、14時間という長丁場となりました。
そして、私が麻酔から覚めてICUに運ばれたのが夜中1時くらい。
ICUに運ばれた後も、↑のような感覚は続いていて、頭の傷口は痛いし、体は縦切りだし…なんて事を思ってました。
実際は、縦切りになんてもちろんなっていないんですけどね。(当たり前)
この夜は、全く自分で動く事ができないので、何かあるたびにICUの看護師さんを呼んでお世話になっていました。
長い夜だったなぁ…。
心配していた吐き気がなかったのが不幸中の幸い。
ちなみに、手術が終わるまで病院で待ってくれていた兄は、病院の駐車場に車を停めていたのですが、上限設定のない駐車場だったため、帰るときに駐車場の清算をしたら、どえらい金額になっていたらしいです…(チーン。。。そりゃ、トータル16時間くらい停めてたらそうなるよねぇ…。ごめんよ。兄。)
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